独特なスピリチュアルな空気感があふれ、2本のマイクを巧みに操り、「ありがとう」という言葉にすべてが、集約される。 (word by やまたい)   ※2010より、「LIVE・セッションLIVE」から「今時代の生き方」研究専念期間へと突入。「IVER.MYSPACE」http://www.myspace.com/myspaceiver   THANK YOU .

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2008年10月16日

友人へ

ノートをポケットにしまいなおすと、
またひとつため息をつきながら壁によりかかった。
すると驚いたことに、彼女が体重をかけた瞬間、
壁がぐらりと揺らいだかと思うと、
ばらばらに崩れ去ってしまったのだった。
アリアドレナは突然のことに途方にくれながらも、
崩れた壁の残骸の中で立ち上がった。
怪我もしていないし、どこかを打った様子もない。
壁にばっかりとあいた亀裂の前で洋服についたほこりを落とすと、
目の前に虫取り網を持った例の探険家が、
微笑みながら立っているのを見てさらに驚いた。
「いい勉強になりましたな」彼が言った。
「勉強?」彼女は探検家の顔をまじまじと見つめながら訊ねた。
「この古い壁は、迷宮のまん中にたどり着くために、
とても大事なことをお嬢さんに教えてくれたんですよ。
幸福になる途中で出会う障害物は、ほとんどただの幻にすぎないんだ。
あなたが障害物だって思っているだけのことですよ。
つまり、恐怖心ということですな。」
「でも、わたしがこの壁を作ったわけではないわ!」
アリアドレナは言葉を返した。
「確かに。でも他のものはそうだよ」
探検家は言った。
「そうでなければ、お嬢さんはここにいなかったはずですよ。
さて、どうして人が自ら障害物を作ってしまうかお分かりかな?
それは、望んでいるゴールに着いてしまうのが怖いからなんですよ」
「そんな。ゴールが怖いだなんて」
「それがそうではないのですよ。
夢を叶えることには恐怖心がつきものでしてね。なぜなら、
人は困難に直面するのには慣れていても、
困難を乗り越えて報われることに慣れていないものですからな。
だからちょくちょく、自分とゴールのとの間に壁を作って、
逃げ出そうとしてしまうものなのです」
「なるほど、そうかもしれないわ・・・・・」
アリアドレナは、じっくりとその意味を考えながら言った。
「ところでこの間訊きそびれてしまったのだけど、
どうしてあなたはここにいらっしゃるの?
いつ人生の意味を見失ってしまったの?」
探検家はしゃがみこんで片メガネをかけ直すと、
虫取り網に寄りかかり、おだやかな声で言った。
「なぜ私がここにいるかはどうでもいいんですよ。
大事なのは、私が迷宮の出口を探しているっていうことですな。
なんというかつまり、本当はとても近くにあるものを探して、
とても長い旅をした、とでも言いましょうか。
お分かりですかな?」
「なんとなく」
「チベットの寺で知り合ったラマ僧から聞いた話をしましょう。
ある男が月旅行する夢をかなえた話です。
無事に月にたどり着くところまではよかったのですが、
かわいそうに月面に着陸している間に、
ロケットが致命的に故障してしまったのです。
彼はずっと月にいきたがっていたけれど、もう地球に帰れないし、
酸素も三日分しか残っていない。
地上から他のロケットを助けによこしてもらうこともできなければ、
もっと酸素を送ってもらうできない。
宇宙飛行士は、そのときはじめて本当に自分が欲しいものが、
わかったそうです。地球に帰って、家で素朴で幸せな生活を送ること
だってね。彼は、すごく身近にあるものの価値を知るために、
月までいかなくちゃいけなかったというのです!」
アリアドレナはこの話を聞くと考え込んだ。
探検家は、その彼女の様子を見つめながらすこし間を置いて、
こう締めくくった。
「人は誰でもこの宇宙飛行士みたいなものなのです。
幸福は遠くにあるものと思っているけれど、
本当はもっともっとずっと近くにあるものなのですよ」
そういうと探検家は、虫取り網を持って野原へと去っていった。
声がとどかないほど遠くへいってしまう前に、
アリアドレナは叫んだ。
「じゃあ自分で作っていない、
本物の障害物はどうすればいいんですか!」
「それは障害物じゃなくて、ジャンプ台ですよ!」
探検家は、フランスなまりで叫び返してきた。
「自分の力だけではとどかないところにいくのに役立ちますぞ!」
そして帽子を持ち上げて挨拶をすると、
彼は去っていってしまったのだった。

2008、残り75日、
最高の2009年を迎える為に、ラストスパート。
今がきつい友人、最高の2009に向かい、共に歩もう。
この瞬間から、あなたの未来は無限だ。
あなたの笑顔を信じている。

今が幸せな友人、さらなる幸せを迎えるよう、共に歩こう。
その姿、笑顔を見て、周りの仲間達もきっと、
エネルギーが沸き起こる源になる。
さらに、キラキラしてほしい。

あなたのそばに行けない多々ある日々の中で、
できるありったけの、愛を込めて。

IVER


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Posted by IVER. at 23:23 │日常